理事長所信

Belief

はじめに

1953 年、北見青年会議所は戦後の復興は若者の責務あるとして情熱を持った青年経済人 48 名が集まり産声をあげました。そして今に至るまでどんな困難もその時々の課題に揺るがない信念で果敢に挑戦し、様々な時代を越え、この地域で明るい豊かな社会を実現するために運動を行ってきました。しかし、近年は会員数の減少に伴い経験年数の浅いメンバーが多いだけでなくメンバーの平均年齢も高く卒業までの期間が短いことで青年会議所のスケールメリットを活かしきれていないのではないか。また、一人あたりにかかる負担が当時よりも大きく、例年の事業規模を維持しさらにブラッシュアップすることが難しいと感じます。本年は、本質的な青年会議所運動を理解し、変えてはならないもの、変えなくてはならないものを明確にし、挑戦する一年にします。それが、次代につながる一歩だと信じて邁進していくことが重要なのです。

私が北見青年会議所に入会したのは2022年36歳の時でした。誰かのためになりたい、この地域のために貢献したいといった気持ちから入会を決意しました。多くの先輩が仕事や家庭の合間を縫って地域のために多くの時間を使い、明るい豊かな社会を目指し青年会議所運動に邁進する姿に衝撃を受け感動しました。そんな先輩たちのようになりたいという強い気持ちが今、私の原動力となっています。しかし、多くの先輩は既に北見青年会議所から卒業されてしまいました。だからこそ先輩方が築いた伝統を引き継ぎつつ、新しい時代に合わせて私たちも変わっていかなければなりません。

現在、北見青年会議所は改革期を迎えています。このまま何も変わらなければ、組織は徐々に衰退し、この地域における存在感が低下することで、私たちの目指す明るい豊かな社会を築くことが難しくなってしまいます。今からでも遅くはありません、今できることを一つずつ明日へつなげる未来のために、行動を起こす時です。そして、地域社会の課題に真摯に向き合い、地域住民を巻き込み、運動を展開していかなければなりません。地域のため、そして未来の北見青年会議所のため、私は理事長として改革に挑戦し、職務を全うし、仲間と共に全力を尽くします。

組織力の向上

青年会議所はより良い変化をもたらす力を青年に与えるために発展と成長の機会を提供する団体です。しかし、入会したからといって必ず成長が約束されている訳ではなく事業に参加し、経験をすることで感じ考えるからこそ自身の成長につながります。青年会議所のより多くのスケールメリットを感じていただくためには、入会年度より経験という意識変革の場を提供し、先輩諸氏が築いてこられた歴史や伝統を学ぶとともに、事業にも積極的に参加し互いに切磋琢磨できる仲間との友情を深め青年会議所という素晴らしい団体に所属していることを誇りに思える組織で未来を担う人財を育成していく必要があります。

本年、北見青年会議所が創立して73年目を迎えます。全国で44番目、全道で5番目の青年会議所として創立されて以来、先輩諸氏のたゆまぬ努力と揺るぎない信念によって青年会議所運動を展開してきました。しかしながら、近年は新型コロナウイルスの影響による事業の中止や縮小から、先輩諸氏や関係諸団体の期待に応えられていない部分も見受けられます。まずは、私たち現役メンバーが一人ひとり先輩諸氏や関係諸団体への感謝の気持ちを持つことはもちろんのこと、関係性を深める場をつくり情報共有を活発に行うことで何を求められているのかを自覚し、さらなる協力関係から強固な関係性を構築する必要があります。また、私たちの運動に関して知らない地域住民も多く、十分に広報が行われていない可能性があります。時代が変化する中で前年通りの手法を行なっていては私たちの活動を十分に知ってもらうことができなく、自己満足で終わってしまいます。今一度、私たちの活動をなぜ広報しているのかを考える必要があります。そして、誰に何を伝えたいのかを明確にし、そのために何が必要なのかを考え戦略的な広報活動を展開します。

次代につなげる地域社会の創造

私たちは永きに亘り、子どもたちや青少年の地域への愛郷心を醸成するために教育事業を展開してきました。しかし、近年では青少年の取り巻く環境も大きく変化しており自己肯定感、当事者意識は低く従来の詰め込み式の教育では主体性を養えない懸念があります。私たちが責任を持ってサポートし、地域のこどもたちや青少年が自分たちで考える力を養い主体性を持ち、他者を思いやる心を育む機会を提供し、次代につなげる人財を育成します。

北見青年会議所は今まで地域住民とともに、地域協働事業を行ってきました。しかし、近年では事業の中止や、規模の縮小などで地域住民との連携や、コミュニケーション不足により想い描く地域協働ができていないのではないのでしょうか。地域に求められる運動をまずはメンバーが考え当事者意識を持ち多くの地域住民を巻き込んだ地域事業を展開します。また、毎年のように日本各地で大規模災害が多発しています。北見市においても大災害は常に起こる可能性があり、地域との連携を活かし防災、減災にむけて体制を整え、総合調整機関としての役割を果たし、人的ネットワークの構築を推進します。

次代につなげる会員拡大と研修

全国的な課題にもなっている会員減少は、北見青年会議所においても例外ではありません。1978年の 131名をピークに会員数は減少傾向にあり今後もこの状況が続けば青年会議所運動を展開していくことが難しくなります。組織全体で会員拡大の重要性を理解し全てのメンバーが一丸となり会員拡大を行います。また、従来の方法に捉われず会員拡大を推進してまいります。しかし、会員拡大を行うだけでは組織は繁栄しません。現役メンバーに学びの場の提供や研修の機会が必要であり組織としてレベルアップできる基盤づくりをしていきます。

出向で学びを得る

青年会議所には日本青年会議所、および日本青年会議所北海道地区協議会などの出向の機会があり LOM のみでは得ることのできないさらなる経験の場があります。他LOM メンバーと共に大きな課題に取り組む事業や組織運営に臨むことで人的ネットワークの構築、課題に対して広い視野で物事を判断できるようになり、その経験をLOM に持ち帰ることが組織力の向上につながるのです。

持続可能な組織運営

北見青年会議所は 2013 年に公益法人格を取得し、公益社団法人として、健全な財政、財務を務め、コンプライアンスを遵守し、規律ある組織運営を行ってきました。しかし、時代にあった活動や運動に適切なのかを今一度、検証し持続可能な組織へと導きます。

また、組織文化の見直しと改革において次代を担う組織として、全てのメンバーが活躍できる環境を整えます。そのためには、組織内のコミュニケーションを活発化し、メンバーの意見を積極的に取り入れることで組織運営に反映させ全員が参加意識を持てるようにし、組織全体の創造性と風通しの良い環境の整備をします。

健全な財務基盤を確立するために、予算の適正な管理と効率的に資金管理を行い、定期的に財務状況をチェックします。また、資金の使途については、優先順位を明確にし、限られた資源を効果的に活用する方針を徹底することが必要と考えます。これにより、組織の長期的な持続可能性を確保し、将来的な活動の基盤を築きます。

持続可能なまちづくり

北見青年会議所は数々のまちづくり事業を行ってきましたが、その中でも継続事業となる地域協働の一環として市民会議から生まれた北見ハーフマラソン大会があります。しかしながら、近年は社会情勢の悪化や、災害による事業の中止、メンバーの減少、経験年数の浅いメンバーも多数おり、事業自体に参加したことがないメンバーが多くなっている現状です。今後も地域を巻き込み持続可能なまちづくりを運営するために今一度原点に返り、青年会議所全体で地域に求められている運動は何なのかを根本に置き、地域にインパクトを与えられる事業の実施を目指します。

結びに

人や地域はそんなに簡単に変わりません。 変わらなければいけないのはまずは自分自身からです。 今できることを一つずつ積み重ねることが明日への未来につながり次代につなげる組織へ発展します。 私たちは決して恥ずかしいことをしている団体ではありません。置きにいかず失敗を恐れずに共に挑戦していきましょう。

未来を変えよう
私たちなら出来るはずです

基本方針
Basic policy
今できることを一つずつ
明日へつなげる未来のために
  • 次代につなげる人財育成
  • 次代につなげる地域社会の創造
  • 次代につなげる組織運営