理事長所信
Belief

はじめに
1953 年に設立された北見青年会議所は、70 年以上にわたり「明るい豊かな社会」の実現を目指し、地域の課題に立ち向かってきました。高度経済成⾧期には産業の発展を支える活動に、人口減少や地域課題が顕在化した時代にはまちづくりや青少年育成に取り組み、常に時代と地域に必要な役割を果たしてきました。そこには、先輩諸氏の熱意と行動力、そして未来を信じる強い意思がありました。私たちがいまこの場に立っているのは、その歩みに支えられているからに他なりません。
しかし、現代の北見市を取り巻く状況は極めて厳しい現実を突きつけています。人口は減少を続け、令和5年にはついに11万人を割り込みました。若者は進学や就職を機に市外・道外へと流出し、戻ってくる割合は高くありません。産業を支える人材不足は農業・林業・観光に深刻な影響を及ぼし、地域経済の持続可能性に黄信号が灯っています。さらに、市民同士のつながりが薄れるなかで地域コミュニティの活力低下も懸念されています。
私は、青年会議所は「40歳から花を咲かせるための準備期間」であり、40歳を迎えてようやく社会の中核を担い、大輪の花を咲かせる存在となると考えております。その花の大きさや鮮やかさは、20代・30代でいかに学び、挑戦し、経験を積んできたかに左右されます。青年会議所での活動は、決して楽ではなく、時に「面倒くさい組織」と思われることもあるでしょう。しかし、この不自由さに向き合い、真剣に行動した者にこそ、卒業後に確かな成⾧と周囲との差が表れるのです。
私は「せっかく北見に住んでいるのであれば、この地域を少しでも良くし、仲間と共に楽しいことを仕掛けたい」と思っています。そして、この時代背景と経済状況の中で、活動を続ける現役メンバーに心から敬意と感謝を抱いています。私たちは誰に言われたわけでもなく、自らの時間とお金を投じて、地域の未来のために運動を展開しています。この事実こそが誇りであり、メンバー一人ひとりの自信であるべきです。
北見市の未来を描くにあたって、まず大切なのは「市民自身が元気になること」です。昨今、インバウンド需要に期待が寄せられていますが、私は「市民が楽しめないまちに、外から来た人が魅力を感じるはずがない」と考えています。外からの評価を求める前に、地域の人が地域に誇りを持ち、日常を楽しめるようにすること。その先に自然と交流人口や観光客の増加が生まれるはずです。
青年会議所の存在意義は、まさにこの「地域に希望を取り戻す」ことにあります。私たちは困難な時代を嘆くのではなく、挑戦を通じて未来を切り開く存在でなければなりません。
ひとが育つ組織
青年会議所は、自己成⾧を追求する場であり、同時に仲間と共に学び合い、切磋琢磨しながら成⾧していく場です。社会人となり、日常生活や仕事の中だけでは得られない学びや経験がここにはあります。役職を受け、事業を企画・運営し、時には失敗を繰り返しながらも挑戦を続ける。その一つひとつが確かな力となり、卒業後の人生を支える財産となります。
私は、青年会議所は「40歳から花を咲かせるための準備期間」であると述べました。ここで培った経験や人間力が、やがて社会の中核を担う時に大きな差を生み出します。そのために必要なのは、単なる形式的な学びではなく、実際の行動を通した成⾧です。例会や事業を単に「参加する場」と捉えるのではなく、「自分が成⾧する機会」として主体的に関わること。仲間と共に汗を流し、意見をぶつけ合い、責任を背負う過程にこそ青年会議所の真価があります。
また、青少年との関わりも私たちの重要な役割です。未来を担う子どもたちに対して、地域に誇りを持ち、挑戦を楽しむ姿を背中で見せること。それが最も強い教育であり、彼らの成⾧のきっかけとなります。単なるイベントの開催にとどまらず、「人を育てる」という視点を持ち、地域の未来を担う若者に夢と希望を与える活動を展開してまいります。
持続可能な組織
私たちがどれほど大きな理想を掲げても、組織そのものが持続できなければ運動は続きません。組織の基盤を強固にし、100年を超えて続いていく存在であるためには、時代に応じた柔軟な変化が必要です。会員拡大はその中心的課題です。人口減少の影響を受けるなかで、新たな人材を迎え入れることは年々困難さを増しています。しかし、困難だからこそ挑戦し続ける価値があります。新たに仲間を迎え入れることで多様な価値観が加わり、組織の活力は高まります。拡大活動は「自分たちの未来を創ること」であると捉え、全員で取り組んでまいります。
さらに、組織運営の透明性と効率性も不可欠です。限られた時間と資源を最大限に生かし、活動の意義を会員一人ひとりが実感できる体制を整えなければなりません。情報発信や広報活動も、単に外に向けたPRにとどまらず、会員が誇りを持てるような仕組みをつくりたいと考えています。
また、時代の変化や社会的要請に応じて、組織の在り方そのものも柔軟に見直す必要があります。組織の形をより良く変化させていくことは、避けて通れない課題となるでしょう。重要なのは形式にとらわれることではなく、「地域を想い、行動する心」を持ち続けることです。この覚悟と行動力こそが誇りであり、地域を動かす原動力であると考えています。
持続可能なまちづくり
地域が未来に向かって歩み続けるためには、市民一人ひとりが地域を誇りに思い、希望を持てるまちづくりが欠かせません。北見市の現状は決して楽観できるものではありません。人口減少、若者の流出、産業の停滞。これらは単なる統計の数字ではなく、私たちの暮らしそのものに直結する課題です。しかし同時に、この地域 には豊かな自然、独自の産業、そして温かい人のつながりという大きな強みがあります。
持続可能なまちづくりに必要なのは、地域に住む人がまず元気になることです。市民自身が笑顔で暮らせるまちでなければ、外から人を呼び込むことはできません。インバウンドへの期待が高まるなかで、私は「市民が楽しめるまちをつくること」が最優先であると考えます。外から来る人々は、そこに暮らす人々の表情や雰囲気にこそ魅力を感じます。だからこそ、市民の生活を豊かにし、地域に誇りを持てる環境を整えることが必要なのです。
青年会議所は、行政や企業、市民と連携しながら、地域課題の解決に挑む存在であり続けなければなりません。一つの事業で地域を大きく変えることは難しいかもしれません。しかし、挑戦を重ね、小さな成功を積み重ねることで必ず未来は変わります。地域共創と地域創造の視点を大切にし、持続可能な北見の未来を築いていきます。
出向を糧にする
青年会議所の特徴の一つに「出向」があります。出向は時に負担と感じられることもありますが、私はこれを「大きな成⾧の機会」と捉えています。自分のまちを飛び出し、道内外の仲間と共に活動することで、多様な価値観に触れ、新たな視点を得ることができます。そこには、自分の常識を覆すような経験や、視野を広げる出会いがあります。
出向は、個人の成⾧だけではなく、所属する青年会議所にとっても大きな財産です。出向者が持ち帰った知見やネットワークは、組織全体の力を底上げします。単なる「派遣」ではなく、「地域の未来を切り開くための投資」として出向を位置づけたいと考えています。そのためにも、出向者の活動を支える環境づくり、情報共有の仕組みを整えることが必要です。
出向は決して「自分だけの経験」で終わらせてはなりません。仲間に伝え、組織に還元し、地域に活かすことで初めて意味を持ちます。出向を通じて得た学びを糧にし、北見青年会議所の活動をより豊かにしていきます。
未来に向けて―北海道地区大会の誘致
私たち北見青年会議所は、未来に向けた挑戦として、北海道地区大会の誘致に取り組みます。地区大会は、全道から多くの仲間が集まり、議論を交わし、友情を深める場であると同時に、開催地に大きな経済効果と注目をもたらします。
誘致は簡単なことではありません。会員数や地域の規模、資金面など、多くの課題が立ちはだかります。しか し、挑戦なくして未来は開けません。大会を開催するという大きな挑戦を通じて、私たち自身が大きく成⾧し、地域に新たな可能性を示すことができます。
北見という地域に多くの人を迎え入れ、交流の輪を広げることは、地域の魅力を再認識する機会にもなります。市民にとっても「自分たちのまちがこれほど多くの人に注目されるのだ」という誇りを感じる瞬間となるでしょう。私はこの挑戦を、単なるイベントではなく、北見の未来を切り拓く一歩として位置づけたいと考えています。
結びに
時代は常に変化しています。社会情勢や経済状況の移り変わりに合わせて、青年会議所もまた柔軟に変わり続けなければなりません。組織の形そのものも、将来に向けて変化していく必要があるでしょう。しかし、どのような形を選ぼうとも変わらないものがあります。それは「地域を想い、行動する心」です。
私たちは、誰に強制されたわけでもなく、自らの意思で時間とお金を投じ活動を続けています。この覚悟と行動力こそが誇りであり、地域を動かす原動力です。
1953 年の設立以来、北見青年会議所は幾多の困難を乗り越え、挑戦を続けてきました。これからもまた、新たな課題に立ち向かい、希望ある未来を切り拓いていかなければなりません。私たちが築くべきは、100 年を超えてもなお続く強固な基盤と、未来を担う人材が輝ける地域です。私たちは仲間と共に挑戦し続けます。
未来を変えよう
私たちなら出来るはずです
- 基本方針
- Basic policy
胸に想いを、背中に誇りを。
地域の未来を、共に創ろう。
- 地域を導くリーダーの育成
- 100年続く強い組織づくり
- 希望あふれる地域づくり